無料!LINE公式アカウント基本機能まとめLINE公式アカウントは私たちが普段使っている個人のLINEアカウントとは異なり、企業や店舗、団体が自身のサービスや情報を顧客に広く発信できるビジネスアカウントです。友達全員に対して情報を一斉配信することが可能で、新商品の告知やプロモーション、クーポン配布などの飲食店集客において非常に便利なツールです。この記事では、2024年の最新情報を基にLINE公式アカウントの様々な機能を紹介していきます。LINEの機能を知って効果的に活用していくことで、あなたのお店の集客の一助となりますと幸いです。LINE公式アカウントの開設方法については「LINE公式アカウント開設運用ガイド-飲食店運用の特徴を事例から見る」で詳しく紹介しておりますので、ご確認ください。LINE公式アカウントの無料機能LINE公式アカウントには無料の「コミュニケーションプラン」の他に、有料プランもありますが、今回ご紹介する機能は基本的にどのプランを選んでも利用できるものとなっています。無料の機能をフルに活用して、コストパフォーマンスを上げていければいいですよね。それでは早速、各機能を見ていきましょう。メッセージ配信LINE公式アカウントを利用する上で、まず主軸として利用するのがメッセージ配信機能です。この機能は、友だち追加した顧客に対して、直接メッセージを送ることができます。新商品の宣伝や特別なキャンペーンの告知など、顧客にとって価値ある情報を配信することにより、来店を促すことができます。メールマガジンと違う点は、プッシュ通知を通じて顧客にダイレクトに情報を届けることができることです。LINEは開封・閲覧率も比較的高いため、顧客に情報が届きやすくなります。またチラシなどの紙媒体よりも即時性があるため“本日限定の特別メニュー”や“会員限定の割引クーポン”など、その日限りの情報を顧客に届けることもできます。メッセージ配信の際には、そのターゲット層や内容に応じて配信先を絞り込んだり、メッセージ形式を自由にカスタマイズすることができます。メッセージの種類は以下になります。メッセージ配信(一斉配信)チャット機能(個別配信)絞り込み配信(セグメント)あいさつメッセージ自動応答メッセージリッチメッセージカードタイプメッセージそれぞれの機能を詳しくみていきましょう。メッセージ配信(一斉配信)まずは、友達登録してくれている顧客全員に一斉配信する方法です。LINE公式アカウントでは、基本的にメッセージ配信の吹き出し1つにつき500文字までの制限があります。これには、テキスト、絵文字なども1文字としてカウントします。テキストのほかに画像や音声、動画やスタンプを送ることも可能です。これを、一度の配信で最大3枠まで追加することが可能です。したがって、一回で配信で合計1,500文字まで送ることができます。チャット機能(個別配信)顧客と1対1でのチャットも可能です。店舗の営業時間に限らず、顧客からの問い合わせや予約をメッセージで受け付けることもできるため、顧客満足度の向上や予約率のアップが期待できます。またこのチャット機能でのコミュニケーションは、メッセージ数としてカウントされないため、何往復もやりとりが可能です。絞り込み配信(セグメント)セグメント配信は、友だち登録した顧客を属性や特徴に基づいて分類し、それぞれのニーズに合わせてカスタマイズされたメッセージを送ることができる機能です。性別、年齢、居住地、来店回数などの特徴に基づいて顧客を分類し、ターゲットに合わせたアプローチができます。受け取った顧客にとって関連性の高い情報を配信できるため、反応率の向上や、ブロックされるリスクを軽減できます。また無駄な配信を避けることで、メッセージ配信回数の抑制につながり、結果的に費用の節約にもつながります。LINE公式アカウントで利用できるセグメントには「属性」と「オーディエンス」の2種類があります。「属性」では、性別や年齢などの基本的な特徴に基づいて顧客を絞り込むことができます。一方、「オーディエンス」では、顧客の過去の行動やメッセージの開封履歴など特定の条件に基づいてグルーピングし、それに基づいてメッセージを配信します。絞り込み配信について、詳しいメリットや設定方法については「セグメント配信で飲食店LINE集客を効率化!絞り込み方法とポイント」をご覧ください。あいさつメッセージ友だち追加時に自動送信されるメッセージで、新規顧客に対して登録のお礼やアカウントの紹介を行うことができます。登録直後に送ることで、活発に運用されている有益なアカウントだと認識されやすくなります。あいさつメッセージは通常一斉に配信するメッセージと異なり、最大5つの吹き出しまで配信可能です。自動応答メッセージ自動応答メッセージを設定しておくことで、顧客からの問い合わせがあった際に迅速に対応することができるようになります。こちらもメッセージ配信数としてカウントされないため、店舗営業中や夜間などすぐにレスポンスできない時のために、ぜひ有効活用したい機能です。自動応答メッセージには主に「一律応答」と「キーワード応答」の2種類があり、それぞれ異なるシチュエーションで活用できます。※2023年11月29日をもって「AI応答メッセージ」の機能提供は終了しました。・一律応答一律応答は、LINE公式アカウントに届くすべてのメッセージに対し、事前に設定した汎用的なメッセージを自動で返信する無料機能です。忙しい時でも顧客への迅速な初期対応を可能にし、顧客の不安感を和らげることができます。例えば、“ただいま混雑しておりますので、お返事に時間がかかる場合がございます”といったメッセージを設定することで、顧客に対して現状を伝えつつ、後で対応を行うといったこちらの意思を示すことができます。・キーワード応答キーワード応答は、顧客からのメッセージに含まれる特定のキーワードに基づいて、事前に設定した返信メッセージを自動で送信する機能です。この機能は、顧客の質問内容に合わせた返答ができるため、一律応答よりも柔軟な対応が可能となります。例えば顧客から“営業時間”という文言が入ったメッセージが送られてきた場合は店舗の営業時間を、“予約”という文言に対しては予約方法を返信内容に設定します。自動応答メッセージについて、詳しいメリットや設定方法については「最新!自動応答メッセージを使った飲食店繁忙期のLINE運用」をご覧ください。これらの自動応答メッセージ機能を適切に活用することで、顧客へのサービスをメッセージ配信数を気にせず行うことができます。営業時間外や繁忙期間中の対応策として、効果的に活用していきましょう。リッチメッセージリッチメッセージは文字に画像や動画を組み合わせた、指定のページに誘導できるメッセージです。顧客がメッセージをタップするだけで、設定したWebサイトやクーポンページに遷移します。画像とテキストを1つにまとめて送信でき、トーク画面上で通常の画像配信よりも大きく表示されるため顧客の目を惹き、リンク先への移動率も向上します。画像の代わりに動画によるリッチメッセージ「リッチビデオメッセージ」は、トーク画面で自動再生されるため、顧客のアカウントへの滞在時間が長くなることが期待できます。視覚的に顧客の関心を惹き、より多くの情報を効率的に伝える効果が期待できます。カードタイプメッセージカードタイプメッセージはリッチメッセージと違い、画像形式の複数の情報をカードのように横に並べ、スライド表示できる機能です。このメッセージでは、1つのメッセージ内で最大9枚のカードを配置できます。各カードには、プロダクト、ロケーション、パーソン、イメージなどの異なる種類のカードを選択でき、それぞれに合わせた情報を効果的に表示できます。この形式を活用してメッセージ配信することで、情報をダイナミックに提示し、顧客のエンゲージメントの向上が期待できます。このようにLINE公式アカウントには様々な形式でメッセージ配信ができます。メッセージの種類や伝えたい情報に合わせて、適切に活用していきましょう。リサーチ(アンケート)配信メッセージ配信の他にLINE公式アカウントでは、顧客から意見をもらうための「リサーチ(アンケート)配信」機能が用意されています。この機能を活用することで、性別、年齢、居住地域など様々な情報を簡単に収集できます。また、自由形式の質問設定も可能です。このリサーチ機能を活用することで、店舗に対する顧客のニーズを把握し、サービスの改善や向上に役立てることができます。さらにアンケート回答者には、クーポンなどの特典を提供することもできるため、他のアンケートを活用するよりも回答率の向上が期待できます。また、LINE公式アカウント自体の満足度調査も行えるため、アカウント運用の改善点を見つけることにも役立ちます。クーポン・ショップカードLINE公式アカウントではショップカードやクーポン機能などの顧客にとってお得な情報も配信することもできます。有益な情報を発信するアカウントとして友だち数の増加が期待でき、来店率を向上することができます。またペーパーレスなので、顧客の把握や効果測定をこれまでよりも容易に行うことも魅力のひとつです。それぞれの機能を詳しくご紹介していきます。ショップカードショップカードは、電子版のポイントカードシステムとして機能します。顧客はスマートフォンでQRコードをスキャンするだけでポイントを獲得でき、紙のカードを持ち歩く必要がなくなります。貯まったポイントはLINE公式アカウントで店舗側で設定した特典チケットと交換するなど、従来のポイントカードと同じ要領で使用できます。また、ショップカードの使用状況を分析することで顧客の行動パターンを理解し、サービス改善に役立てることができます。ショップカードについて、詳しいメリットや設定方法については「飲食店ポイント利用を電子化!LINEショップカード作成方法」をご覧ください。クーポンクーポン機能は、電子版クーポンをLINE公式アカウントから配信し、顧客に対してドリンクやデザートの無料券やメニューの割引券を配布することができる機能です。クーポンは友だち全員に配布することも可能ですが、新規友だち獲得やアンケート回答者への限定配信など、配布するターゲットを選ぶこともできます。また、抽選機能を利用して限られた予算で配布することもできます。クーポンについて、詳しいメリットや設定方法については「LINEクーポン配布で集客!飲食店向け作成運用ガイド」をご覧ください。このように、LINE公式アカウントのクーポンとショップカードには、これまでの紙による販促活動にはなかった、配布方法の選択や効果測定といった機能が利用できます。スマートフォンで完結することも顧客にとって便利ですよね。効果的に活用していきましょう。ここからはメッセージ上のアプローチだけではなく、自身のLINE公式アカウントをより顧客にとって分かりやすくカスタマイズできるリッチメニューや、自動予約を受け付けることができる「LINEで予約」をご紹介していきます。リッチメニューリッチメニューとは、LINEのトーク画面の最下部にデフォルト表示されるカスタマイズ可能なメニューです。PC版LINEでは表示されないため、主にスマートフォンユーザーを対象としています。ボタンをタップすると、LINEクーポンや予約ページ、自社ホームページなどへ遷移します。リッチメニューに設置する情報の例として、以下のものが挙げられます。クーポンショップカード予約ページ自社ホームページ店舗への電話リッチメニューの設定に際しては、“売上につながる情報”や“ユーザーが知りたい情報”を選定することがおすすめです。リッチメニューについて、詳しいメリットや設定方法については「最新版!飲食店集客におけるLINEリッチメニューの設定ガイド」をご覧ください。「LINEで予約」「LINEで予約」はLINEアプリ一つで簡単に飲食店などの予約を行うことができる、自動予約システムです。営業時間や定休日に関係なく24時間予約を受け付けることができるため、電話予約に比べて予約の取りこぼしが格段に減ります。また、予約完了時の自動メッセージや来店前日などに自動で送られるリマインダー機能により、顧客の来店忘れや当日キャンセルのリスクを減らすこともできます。これを先ほどご紹介したリッチメニューに設置することで、顧客がトーク画面を開いたら簡単に予約できるという顧客の導線が生まれます。音声による電話予約と比較して、名前や予約台帳への記入漏れなどのミスを防ぐことができるのも「LINEで予約」の魅力のひとつです。「LINEで予約」について、詳しいメリットや設定方法については「「LINEで予約」飲食店完全ガイド-LINE公式アカウントで自動予約受付」をご覧ください。 LINE VOOM2021年に登場したLINE VOOMは、ショート動画を中心としたコンテンツ共有サービスです。従来のLINEタイムラインを動画に特化した形で進化させたもので、新メニューやイベント情報をSNS感覚で発信できます。「フォロー」という友だちよりも気軽なつながりを築くことができるため、友だち登録者を増やすための新たな導線としても機能します。フォロワーが投稿を共有することもできるため、フォロワー外の見込み顧客にも情報が届き、拡散効果も期待できます。このようにLINE VOOMは広告費をかけずに友だち登録者数を増やすことができるため、近年注目を集めています。LINEコールLINEコールは、音声通話やビデオ通話を通じて顧客とのコミュニケーションが可能なツールです。このサービスはフリープランでも使用でき、固定電話の代わりとして利用することが可能です。ただし、運営者から顧客に直接電話をかけることは基本的にできず、通話リクエストを送り、顧客が応じた場合にのみ通話が可能となります。またパソコンでは使用できないため、スマートフォンのアプリが必要な機能です。以上が顧客とコミュニケーションをとったり、お店の情報を伝える主要機能となります。定期的に効果を測定し、顧客の反応を見てアプローチ方法に改善をかけることがLINE公式アカウントの効果的な運用につながります。最後は、これらのアクションの効果を測定するための分析機能をご紹介します。分析機能分析機能は友だちの追加数やメッセージのクリック数など、これまでLINE公式アカウントを運用する中で自動計測された数値をグラフなどで視覚化してくれるツールです。このデータに基づいて、顧客に対する次のアクション方法やキャンペーンの施策などを計画することができます。例えば、あるメッセージのクリック率が高い場合、その内容や配信時間を参考にして、今後のメッセージ戦略を計画することができます。LINE公式アカウントの分析機能を効果的に活用することで、ここまでお伝えしてきた全ての機能の運用方法についてPDCAサイクルを回すことができます。ぜひ積極的に活用して顧客とのより効果的なコミュニケーションとエンゲージメントの向上を目指していきましょう。まとめここまで2024年現在のLINE公式アカウントで、無料で利用できる機能をご紹介しました。効果的に活用することで、飲食店は顧客とのコミュニケーションを強化でき、予約及び来店数の向上につながります。この記事を通して、LINE公式アカウントの様々な機能とその活用方法を紹介しましたが、重要なのはこれらのツールをどのように組み合わせて運用していくかです。そのためには分析機能も効果的に活用して日々アカウントの運用改善を図ることが不可欠です。LINE公式アカウントを活用した集客で、2024年も顧客との良好な関係を築いていきましょう。