どうする?年末年始の飲食店予約受付年末年始の休業中、あなたのお店では予約をどのように受け付けていますか?電話だと営業時間外や夜間に来る事もあり、予約を取りこぼしてしまうこともあります。また予約サイトだと、どんな人からの予約か分かりにくかったり、従量課金制度による経費の負担も気になります。一方で日本人が最も利用するアプリサービスのひとつであるLINEを活用すれば、電話や予約サイトと違い、24時間無料で必要に応じて顧客とコミュニケーションを取りながら予約を受け付けることができます。今回は、そんな「LINEで予約」を年末年始に導入するメリットや事例から見る活用ポイントをご紹介します。LINEで予約をもらう方法LINEで予約をもらうには、主に以下の3つの予約方法があります。1対1のチャットでの直接受付LINE公式アカウントから外部の予約システムへ案内LINE公式アカウント内での予約自動受付「LINEで予約」上記3つの中でも、自動で予約を受け付けできるシステム「LINEで予約」は、2020年11月にLINE公式アカウントの機能として導入されました。「LINEで予約」の機能「LINEで予約」には、主に以下のような機能があります。24時間オンラインでの予約受付自動応答や有人による予約受付予約管理、変更、キャンセルの容易化リッチメッセージやリッチメニューを使用した予約フォームの設置これに加えて、スタッフのシフト管理や接客担当者の自動振り分け機能もあり、顧客管理や予約処理を大幅に効率化することができます。全ての予約手続きがLINEアプリ内で自動で完結するため、飲食店集客において非常に便利と言われています。「LINEで予約」の具体的な設定手順については「「LINEで予約」飲食店完全ガイド-LINE公式アカウントで自動予約受付」をご確認ください。「LINEで予約」年末年始に活用するメリット年末年始は飲食店にとって最も忙しい上に、お店によってはお休みの日もあり、なかなか普段通りの経営では回らない期間です。顧客からの予約問い合わせの電話に出れなかったり、年末年始をまたいで顧客との距離が遠くなってしまわないように、この期間も顧客の再来店に向けた継続的なフォローを行うことが重要です。「LINEで予約」の機能を活用することは以下のようなメリットがあります。・24時間予約受付可能顧客にとって都合のいい時間にいつでも予約できるため、営業時間外や定休日でも予約の取りこぼしを防止できます。また、顧客はLINEアプリ一つで予約を完結させることができ、その使い勝手の良さは顧客満足度の向上にも直結します。・双方のミス防止予約完了時や数日前のリマインドメッセージを顧客に自動で送ってくれるシステムがあるため、顧客の来店忘れや当日キャンセルを防ぎます。また電話による予約と違い、LINEから予約してくれることにより店舗側の聞き間違えなどのミスを減らす事もできます。・費用対効果の高さ「LINEで予約」は基本無料のサービスであるため、予約手数料もかかりません。利用する提携サービスの料金プランによっては費用がかかることがありますが、無料から利用できるところもあります。・幅広い年代層へのアピールLINEは若年層からシニア層まで幅広いユーザーに利用されているアプリであるため、様々な年代の顧客に対応可能です。特に年末年始は家族連れやグループ客が多くなるため、LINEでの予約システムは多様なニーズに対応しやすくなります。・顧客エンゲージメントの向上「LINEで予約」を予約ツール単独として活用するだけでなく、LINE公式アカウントの各種機能と掛け合わせることで顧客のエンゲージメント向上につながり、より予約しやすい環境をつくることができます。例えばメッセージで顧客とコミュニケーションをとることで気軽に問い合わせをしやすい関係性をつくり、定期的なクーポンの発行により予約を促すことができます。これらを年末年始の休業中に準備しておくことで、来年度の店舗集客をいち早くリードできます。このように「LINEで予約」を活用することにより、特に忙しい年末年始の飲食店経営において多くのメリットが期待できます。次のセクションでは、具体的な事例を通じて「LINEで予約」の効果的な活用方法を探っていきましょう。事例1 大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」1店舗目は大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」です。全国に73店舗を構える人気居酒屋チェーンのこちらは、折り込みチラシに代わる効果的な集客ツールとして、2020年にLINE公式アカウントと「LINEで予約」の導入を開始しました。目的は予約手数料や集客にかかるコストを削減することでした。同社は「LINEで予約」だけでなく本社で一括してLINE公式アカウントの運用にも力を入れ、閑散期や繁忙期に応じてメッセージやクーポン配信を実施しました。この効果的な運用により「LINEで予約」からの予約数は約6倍に増加しました。こうして「鮨 酒 肴 杉玉」は、コストと人員リソースを割いてしまう折り込みチラシに依存する従来の方法から脱却することに成功し、集客コストを削減しながら顧客層を拡大することに成功しました。参考:LINEヤフー for Business参考:鮨・酒・肴 杉玉 高槻店 LINE公式アカウント事例2 極上赤身 焼肉 藤2店舗目「極上赤身 焼肉 藤」は、2021年3月に大阪府茨木市で新規オープンした焼肉店です。高品質な岡山県産A4ランク備前黒毛和牛を提供することで知られています。オーナーの田仲浩希さんは店舗のオープン当初からLINE公式アカウントの開設を行い、すぐに「LINEで予約」を導入しました。目的は、一度来店した顧客をリピーターに変えるためです。「LINEで予約」の導入もその一環。他のブラウザやアプリに切り替えることなくLINEで予約が完結するため、顧客にわずらわしさを感じさせることなく予約のハードルを下げることができます。また、ここでもメッセージ機能で定期的な情報配信を行っています。その他、リッチメニューに「LINEで予約」への導線を設置することで予約数向上を図りました。この工夫により、「LINEで予約」導入前と比較して月間のWeb予約件数は2.5倍に増加しました。予約をしてくれた顧客の中でも比較的ご高齢のからの予約が多いことも、LINEが年代不問のツールであることを現しています。これについて田仲さんは、「LINEで予約」の予約フォームの入力が簡単なのも理由のひとつしれないと話します。参照:LINEヤフー for Business参照:焼肉 藤 LINE公式アカウント事例3 ファミリーレストラン「ステーキのどん」ファミリーレストラン「ステーキのどん」は、株式会社アークミールが展開する人気ファミリーレストランです。2019年にLINE公式アカウントを開設し、その後2021年に「LINEで予約」機能を導入しました。この導入は、コロナ禍における来店動向の変化への対応と新規顧客獲得に向けた新たな施策の一環でした。「LINEで予約」をまず1店舗で試験的に導入し、そこでの成果をもとに全店舗に展開しました。この導入後わずか5日間で、約650組の顧客が「LINEで予約」を利用し、1店舗あたり平均10組程度が「LINEで予約」経由で来店したという記録が残りました。同社では「LINEで予約」の活用の他に、新メニューや割引キャンペーンなどのメッセージを発信しました。メッセージは顧客層とブランドイメージに合わせた親しみやすさを心掛け、月3~5回のメッセージ配信を行いました。元々「ステーキのどん」の主要な顧客層は30~40代のファミリー層ですが、これらの工夫もあって最近は10代、20代のリピート来店も増えています。参照:LINEヤフー for Business参照:ステーキのどん LINE公式アカウント3つの飲食店から分かる「LINEで予約」の活用方法ここまで大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」、「極上赤身 焼肉 藤」、ファミリーレストラン「ステーキのどん」の3事例をご紹介しました。これら3つの事例に共通して言えることは、顧客との関係性を深めることに重点を置き、LINE公式アカウントの機能も効果的に活用することで、結果的に「LINEで予約」からの予約も増やしていた点です。「LINEで予約」の利点を最大限に活かすには、ただ単にシステムを導入するだけではなく、顧客のエンゲージメントを向上させることを目的に置くことが重要です。具体的な方法の例として、上記3事例ではLINE公式アカウントを通じて定期的なメッセージ配信やクーポンの活用、またリッチメニューを活用していました。まずは初めにこの3事例を参考にアカウントの運用を進めていき、そこからあなたのお店に合ったやり方を見つけていくこともおすすめです。今日から少しずつでも顧客との距離を縮めていくために、この年末から「LINEで予約」を効果的に活用していきましょう。まとめ本記事を通じて、LINE公式アカウントを活用した「LINEで予約」のメリットと、参考にしたい3つの飲食店の運用事例からその効果的な活用方法をご紹介しました。「LINEで予約」は顧客からの予約を24時間受け付けることができるため、休日や営業時間外でも予約の機会を逃しません。また電話での対応ミスを削減し、スタッフの負担軽減にも寄与します。さらに、無料で始められるため費用対効果の高いことも大きな特徴です。繁忙期が終わればすぐに年始の営業が始まり、飲食店には休む暇もありません。休業期間中に「LINEで予約」導入しておくことで、他店舗に比べて年始の一早いスタートを切りましょう。